制御盤の小型化
「お客様が指定サイズの制御盤をご希望の場合」や、「既存の制御盤に機能を追加したいがスペースに余裕がなく、小型化したい場合」など、制御盤を小型化したいシーンがあります。しかし、小型化したとしても、制御盤の信頼性を確保する必要があります。省スペース化したのは良いけれど放熱がうまくいかず性能が低下するのでは本末転倒ですね。どのような観点で小型化を実現したら良いでしょうか?
制御盤小型化のメリット
- 設備の省スペース化
- 設備の軽量化
制御盤小型化の注意点
- 機器同士の間隔を詰めると放熱性が下がるため、考慮が必要です。 機器によって放熱性能は異なります。例えば、ある機器がとても優れた放熱性を持っていたとしても その周りの機器の放熱性が悪ければ、その性能を活かしきれません。
- 制御盤の小型化によって動力系回路と制御系回路を盤内で分けることができないと、 ノイズの原因となります。ダクト配線などで工夫をします。
制御盤小型化のアプローチ
POINT 1 小型化機器の選定
制御盤を小型化しようと考えたときは、機器の小型化から検討します。しかし単純に現在の機器を小型化されたものに置き換えるだけでは、デッドスペースを生むだけの可能性があります。レイアウトや配線から再検討する必要があります。
POINT 2 過剰品質の見直し
信頼性の問題で、設計マージンを大きく取りすぎ、過剰品質になっている場合があります。 本来求められる機能を確認し、過剰になっている機器やケーブルの見直しを行うことで小型化が可能です。
POINT 3 制御盤レイアウトの工夫
制御盤内を立体に使用することでも小型化は可能です。しかしその場合、メンテナンス性にも配慮が必要です。立体に使いながらもメンテナンスする際には平面にできるなど、知恵をご提供します。
制御盤小型化の事例
- 精密機器製造装置の制御ボックス
同じ機能で2/3小型化
- 半導体関連の制御盤
装置一体型のため、限られたスペース内に収めました。省スペース配線事例。
- 部品製造装置の制御盤
小型化のご依頼でした
- 表面処理装置の制御盤
スペース対応
- 溶接ロボットの制御盤
製品サイクルが短いためフレキシブルな対応ができるようハード・ソフトを設計
- 半導体関連の制御盤